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郵便配達は4度ベルを鳴らす

うちの村を担当する郵便配達の方、なかなか個性的なんです。
名前はミゲル。
日本語のシゲルみたい響きなので、勝手に心の中でシゲちゃんと呼んでる私。


シゲちゃんは一昔前のメタル系の容貌。
昔のメタリカのカーク・ハメット氏が、もっとがっしりした感じと言えばいいかしら。
黒いうねった長髪、ヒゲ、年齢は推定40代前半。


● ↓ この人がもっとがっしりしてると想像してください。
郵便配達は4度ベルを鳴らす_e0205478_2250363.jpg



シゲちゃんが配達に来るときは、常に車から爆音のハードロックが流れています。
一応局員なので黄色いシャツと紺色のパンツを身につけていますが、サングラスをかけた姿はなかなかの迫力。


配達の車は白の公用車(?)と、赤いバンの2台を使い分け。
赤いバンは横側に黒の巨大なギターが描かれており、彼の私物と思われる。


こんなシゲちゃんですが、仕事っぷりは満点をあげてもいい。
大きめの街だと、郵便受けに入らない荷物は通知が来て、自分で郵便局に取りにいかないと行けないのです。でもここは田舎。どんな巨大な荷物だろうと、シゲちゃんは全部配達してくれる。大きめの荷物は呼び鈴ならして「入らないから郵便受けの横に置いたよ」と合図してくれます。しかも呼び鈴はいつも4回連続、小刻みにブブブブッって(笑)。そんなに押さなくても分かるよ~。


不在の場合もケアは万全。
郵便受けに入らない大事な手紙(←大事かどうかはシゲちゃんの独断w)は書留じゃなくても、メモを残して預かっといてくれます。なぜか私が定期購読してる日本の雑誌は「それほど大事じゃない」と判断されるためか(笑)、門から投げて、数メートル先にあるドアの真ん前に届くようにしてくれます。
こういうのって日本だと当たり前かもしれないけど、スペインでは貴重なサービスなんですよ。


配達だけでなく、発送受付だってOKのシゲちゃん。
村役場の一角が簡易郵便局となっており、小包は出せないけど、切手の購入や普通サイズの手紙なんかは出せるんです。


ある日のこと。
日本へ送る手紙を簡易郵便局へ持っていきました。
いつもどおり部屋の中で爆音でロックを聞いているシゲちゃんに
「これ日本までお願い。多分20グラム超えてるから追加料金かかると思う。」
とお願いすると、シゲちゃんはなんと、、、


左手の掌に手紙を乗せ、軽く腕をゆすりつつ天井を見つめ
「うーん、、、20グラム、、、はないね!」と手秤で判断!!


秤がない郵便局って一体、と愕然としたけど、シゲちゃんの斬新な手秤法は気に入った(笑)!


ちなみに簡易郵便局のすぐ隣が、村の診療所なんですが、診療所の待合室にいると、壁が薄いのでシゲちゃんの大音響ロックが丸聞こえ。


静かな村の生活だけど、シゲちゃんの爆音がなくなると寂しいだろうな。
どうか定年までうちの村の担当でいてください。
って、、、誰にお願いすればいいんだろう。 郵便局の本局?


それでは皆様、良い週末を♪

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by penedescat | 2013-01-11 23:24 | 田舎の生活

ドイツ生活10年後、スペインのカタルーニャ地方へお引越し。葡萄畑に囲まれた田舎暮らし。


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