チョコレート産業と子供の人身売買
2010年 12月 09日
再放送だと思うけど、最近見たドイツ&デンマーク合作のドキュメンタリー
The Dark Side of Chocolate / Schmutzige Schokolade (2010年)
テーマはアフリカのカカオ農園における、児童労働とそれに伴う人身売買について。
クリスマスが近づき、チョコレートを食べる機会が増える時期ですね。
でもそのチョコレートが生産される裏側で一体何が起きているのでしょうか。
カカオやコーヒー農園って多少は子供達の違法労働によって支えられてるのは知ってました。
でもここまで人身売買が盛んだったとは、、、いろいろと考えさせられた番組でしたよ。
世界で収穫されるカカオの42%は西アフリカのコートジボワール産で、
ヨーロッパのチョコレート産業を代表する企業は、ここにセンターを構えています。
(スイスのネ〇レ、なんかが代表的ですね)
2008年から児童労働は公式に違法なんですが、
実際には相当な数の子供達(7-14歳)カカオ農園で働いているのです。
たくさんお金を送金してくれるからと信じて親が送り出したケースもあれば、
バスがやってきて道端から子供をかっさらっていくケースも多々あり。(当然親は知らず)
日によって人数は異なるとはいえ、毎日新しい子供達が農園に到着します。
何百キロもかけて国境を越え、輸送されて、最終的にカカオ農園にたどり着き、
輸送を担った者は子供一人につき230ユーロを受け取ります。
子供達はカカオ収穫の仕事で収入を得ることはありません。
仕送りなんてとんでもない。
収穫用の鎌を持って(←危険!)、農薬を使い、怪我しても治療はなし。
与えられるのはなんとか生きていけるだけの食料のみ。
もちろん脱走する子供も多く、うまくいけば救助活動を行っている団体に引き取られることあります。
しかし運悪く見つかれば、殴られて体中傷だらけで、また毎日十数時間働き続けるわけです。
レポーターのMiki Mistarti 氏は、果敢にも隠しカメラをバッグに忍ばせ
子供達がバスターミナルから輸送される所、農園で働いている所をばっちりフィルムに収めました。
チョコレート産業って巨大な組織が後ろにあるんでしょうか、
裏の部分のレポートをするのは非常に危険らしいです。
実際に2004年にはカナダのジャーナリストが、チョコレート産業における賄賂について
調査を進めているうちに誘拐されて、そのまま行方不明とのこと。
今回体を張ってレポートしたMistrati氏が標的にならねばよいのですが。
大手の企業は「児童労働はない」と言い張るものの、インタビューは一切お断り。
実際インターポールが介入して子供達を救出したり、関係者を逮捕している資料を渡すと、
カカオ農園はその企業や運送会社が所有しているわけではないから責任はないと言い逃れ。
このMistarti 氏、なかなか行動派なんです。
最後はスイスのネ〇レ本社ビル前に巨大スクリーンを設置して、
子供達の誘拐シーンからカカオ農園での様子を映し出します。
しかしネ〇レのビルの中にいる社員は無反応。(ビルから丸見えなんですけど)
すぐにスイス警察がやってきて、Mistarti 氏は早速取り調べを受けるはめに。。。
まあこの番組を見たからといって「明日からはフェアトレードのチョコしか買わない!」
とは言い切れない私。そんな自分自身に少々嫌気がさします。
でもたまにはカカオ農園の子供達に思いを馳せて、フェアトレードのチョコ買ってみようかなあ。
余談ですがドイツ人は平均1年に11キロもチョレートを食べるらしい。。。
あれだけチョコレート産業が発展した理由はそこにありそうです。。。
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The Dark Side of Chocolate / Schmutzige Schokolade (2010年)
テーマはアフリカのカカオ農園における、児童労働とそれに伴う人身売買について。
クリスマスが近づき、チョコレートを食べる機会が増える時期ですね。
でもそのチョコレートが生産される裏側で一体何が起きているのでしょうか。
カカオやコーヒー農園って多少は子供達の違法労働によって支えられてるのは知ってました。
でもここまで人身売買が盛んだったとは、、、いろいろと考えさせられた番組でしたよ。
世界で収穫されるカカオの42%は西アフリカのコートジボワール産で、
ヨーロッパのチョコレート産業を代表する企業は、ここにセンターを構えています。
(スイスのネ〇レ、なんかが代表的ですね)
2008年から児童労働は公式に違法なんですが、
実際には相当な数の子供達(7-14歳)カカオ農園で働いているのです。
たくさんお金を送金してくれるからと信じて親が送り出したケースもあれば、
バスがやってきて道端から子供をかっさらっていくケースも多々あり。(当然親は知らず)
日によって人数は異なるとはいえ、毎日新しい子供達が農園に到着します。
何百キロもかけて国境を越え、輸送されて、最終的にカカオ農園にたどり着き、
輸送を担った者は子供一人につき230ユーロを受け取ります。
子供達はカカオ収穫の仕事で収入を得ることはありません。
仕送りなんてとんでもない。
収穫用の鎌を持って(←危険!)、農薬を使い、怪我しても治療はなし。
与えられるのはなんとか生きていけるだけの食料のみ。
もちろん脱走する子供も多く、うまくいけば救助活動を行っている団体に引き取られることあります。
しかし運悪く見つかれば、殴られて体中傷だらけで、また毎日十数時間働き続けるわけです。
レポーターのMiki Mistarti 氏は、果敢にも隠しカメラをバッグに忍ばせ
子供達がバスターミナルから輸送される所、農園で働いている所をばっちりフィルムに収めました。
チョコレート産業って巨大な組織が後ろにあるんでしょうか、
裏の部分のレポートをするのは非常に危険らしいです。
実際に2004年にはカナダのジャーナリストが、チョコレート産業における賄賂について
調査を進めているうちに誘拐されて、そのまま行方不明とのこと。
今回体を張ってレポートしたMistrati氏が標的にならねばよいのですが。
大手の企業は「児童労働はない」と言い張るものの、インタビューは一切お断り。
実際インターポールが介入して子供達を救出したり、関係者を逮捕している資料を渡すと、
カカオ農園はその企業や運送会社が所有しているわけではないから責任はないと言い逃れ。
このMistarti 氏、なかなか行動派なんです。
最後はスイスのネ〇レ本社ビル前に巨大スクリーンを設置して、
子供達の誘拐シーンからカカオ農園での様子を映し出します。
しかしネ〇レのビルの中にいる社員は無反応。(ビルから丸見えなんですけど)
すぐにスイス警察がやってきて、Mistarti 氏は早速取り調べを受けるはめに。。。
まあこの番組を見たからといって「明日からはフェアトレードのチョコしか買わない!」
とは言い切れない私。そんな自分自身に少々嫌気がさします。
でもたまにはカカオ農園の子供達に思いを馳せて、フェアトレードのチョコ買ってみようかなあ。
余談ですがドイツ人は平均1年に11キロもチョレートを食べるらしい。。。
あれだけチョコレート産業が発展した理由はそこにありそうです。。。
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by penedescat
| 2010-12-09 02:34
| 世の中で起きてること